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U.S. Supreme Court Grants Review in CLS Bank to Provide Guidance on Patent-Eligibility

December 9, 2013

By Linda J. Thayer; Rachel L. Emsley



米国連邦最高裁判所(最高裁)は2013年12月6日、コンピュータによって実施される発明の特許適格性が争点である連邦巡回控訴裁判所(CAFC)大法廷判決(CLS Bank International v. Alice Corp., 717 F.3d 1269 (Fed. Cir. 2013))を2014年春期に審理すると発表しました。本事件の裁量上告受理は、米国特許法第101条の新規性や非自明性審査に進む前に通過しなければならない、言わば門番のような規則をめぐって意見が割れているCAFC大法廷判決の調整に四苦八苦する当事者にとって喜ばしいことです。本事件は特にソフトウェアや電子産業にとって重要だと謳われていますが、最高裁での判決ですので、いかなる判決であっても、全ての産業におけるコンピュータ関連発明に影響が及ぶでしょう。

CLS Bank事件CAFC大法廷判決では以下2つの根本的かつ重要な問題が議論されました:(1)コンピュータによって実施される発明の特許適格性を決定するには、如何なる評価基準を用いるべきか、(2)特許適格性を査定する上で、方法クレーム、システムクレーム、或いは記録媒体クレームなどクレームの種類によって結果は異なるのか。しかし判決でCAFCはこれらに回答せず、Alice Corporationの方法クレームとコンピュータ読み取り可能媒体クレームは特許適格性を有さないとする原審の判決を支持し、コンピュータシステムクレームの特許適格性については判事の意見が5対5に分かれました。その結果、対立する5つの意見が多くの実務者を混迷に陥れることになってしまいました(Id. at 1274 (per curiam opinion), 1293.)。最高裁審理では実務者が求める明確な指標の提示が期待されています。

CLS Bank事件大法廷判決で注目が集まったのは、101条をめぐる立法経緯と特許適格性に係る最高裁判例との狭間で釣り合いを試みる近年のCAFCの葛藤でした。全米の特許に関する控訴審を一手に担当し、特許法に統一性を与えるという同機関の憲章とは相反して、CAFCは2010年以降事件の事実的側面よりも判事の意見に依拠した成果を一連の判決としているように思われます。その代表例が、Rader判事を主席とする3名の判事によってCLS Bank事件大法廷判決の1ヵ月後に判決が下ったUltramercial事件(Ultramercial, LLC v. Hulu, LLC and WildTangent, Inc., 723 F.3d 1335 (Fed. Cir. 2013) )です。Rader判事がCLS Bank事件での同判事グループの見解と一致した賛成意見をこの事件でも提示したのはもはや驚くことではありません。Rader主席判事はUltramercial 事件で、消費者がウェブサイトの宣伝広告を見る代わりに著作権によって保護されている製品(音楽、映画、本など)を受け取ることができる、インターネット上で著作物を販売するための方法クレームは特許適格性があると判示しました。また101条は今後の予測不可能なテクノロジーに適応する「粗いフィルター(coarse filter)」として機能するべきだと強調しました。一方で以下二つの事件判決では、― Accenture事件(Accenture Global Services Gmbh v. Guideware Software, Inc., 728 F.3d 1336 (Fed. Cir. 2013) )および、Bancorp事件(Bancorp Services, LLC v. Sun Life Assurance Co. of Canada (U.S.), 687 F.3d 1266 (Fed. Cir. 2012)) ― コンピュータ関連クレームの特許適格性が異なる見解に基づいて否定されました。Accenture事件(Lourie主席判事、反対意見Rader判事)では、コンピュータと保険業界にクレームが限定されているにもかかわらず、この「Abstract Idea(抽象概念)」に過ぎないクレームは特許適格性に至るためには不十分であるとの理由で保険機構で行われるタスクを生成するシステムクレームは101条に基づき特許不適格であると判示されました(728 F.3d at 1345参照)。Lourie主席判事のBancorp事件では、生命保険契約の価値をそれぞれの口座で管理すること、追跡すること、またシステムや方法は抽象概念であり、101条に基づき特許不適格であると判断されました(687 F.3d at 1280-81参照)。

当然のことながら、最近のこれらの判決は― また2010年に最高裁がBilski対Kappos事件を取り上げて以来の他の101条をめぐる判決は― 101条をどう適用すればよいのか実務者はじめ特許庁(USPTO)や地方裁判所を路頭に迷わせている状態です。Rader主席判事自身も次のように述べています。「判決文では何ページも割いて過去のCAFC事件や最高裁判決を見直しているが、特許適格性を有するか否かの主題とは何かという問題については引き続き断固として異議を唱えていく。」(Accenture, 728 F.3d at 1348 (citing MySpace, Inc. v. GraphOn Corp., 672 F.3d 1250, 1259 (Fed.Cir. 2012)))。

最高裁がCLS Bank事件およびUltramercial事件双方の上告申請受理を検討していたとはいえ、争点を取り上げるのにはCLS Bank事件の方が相応しいとする見方が強くあります。CLS Bank事件の判決文は明晰に争点を包括したCAFC判事10名の見解が盛り込まれ、意見が135ページにも及ぶ構成となっています。最高裁への裁量上告は36名の法廷助言者を含むBancorp(2013年11月8日に自ら裁量上告の申立をしたが、Trading Technologies社の法廷助言書(amicus brief )にも署名)とAccenture(判決の再審理をCAFC大法廷に申立てた)が本件のCAFC大法廷判決に精通していることを第一の理由として申立てました。

さらに、最高裁がCLS Bank事件を審理すれば、最高裁がコンピュータ化された方法、CRM、コンピュータ・ハードウェアに必要とされるシステムクレームなど、コンピュータによって実施されるクレーム発明全般を取上げることが可能ということです。これに対してUltramercial事件のCAFC判決では、コンピュータ化された方法クレームの特許適格性のみが議論されています。

最高裁によるCLS Bank事件の審理は、Bilski対Kappos事件130 S. Ct. 3218 (2010) 以来101条の法理学を掘り下げる3回目の機会となります。しかし、Bilski事件やMayo Collaborative Services 対Prometheus Laboratories, Inc事件、またAssociation for Molecular Pathology 対Myriad Genetics, Inc事件での最高裁判決は、コンピュータによって実施された発明を直接取り上げるものではありませんでした。実は、最高裁がコンピュータ発明を取上げた最近の事件はDiamond 対Diehr事件, 450 U.S. 175 (1981)であり、当時はインターネットが脚光を浴びはじめ、コンピュータによって実施された発明は未だよく理解されておらず、あまり普及もされていないという状態でした。Bilski事件ではコンピュータによって実施される発明は争点の中心ではありませんでしたが、同事件で最高裁はソフトウェア自体を特許適格とする基準の設置やテストの承認を行わないよう慎重な姿勢を示していました。実のところ、Bilski事件では「machine-or-transformation test(機械/変換テスト)」について、それを実行すると「ソフトウェア、先端診断医療技術、線形計算法、データ圧縮、データ信号の操作の特許適格性に不確実性を生み出す恐れがある」とし、採用を拒否しましたId. at 3227。また最高裁は、「時代は変化する」そして「技術やその他のイノベーションも我々の予期せぬ方法で進化する」と認め、「101条は予測不可能なテクノロジーをも包括することを意図した動態的規則である」と喚起しましたId. (citing J. E. M. Ag Supply, Inc. v. Pioneer Hi-Bred Int’l, Inc., 534 U.S. 124, 135 (2001))。

これらの様々な見解を考慮すると、特許適格性判断の明確なテストを最高裁が打ち出してくるのは非現実的でしょう。しかし、同時にソフトウェアを完全に特許適格性判断の対象外にしてしまうことも考えにくいことです。確実なのはUSPTOでの出願審査および特許付与後で有効性紛争において重要性が増している101条が最初のハードルとなるべく重要な役目を果たすなら、本件は高い関心を持って審理され、多くのfriends of court (法廷助言者)による意見書が提出されるということでしょう。101条に明確な基準が提示されるのか、さらに波紋を投じる結果となるのかは現時点で未知数です。

Copyright © Finnegan, Henderson, Farabow, Garrett & Dunner, LLP. 本記事は情報提供を目的としたものであり、リーガルアドバイスを成すものではございません。また、州の準拠法のもとに公表されているものです。また本記事での意見は著者の見解に基づくものであり、フィネガン、ヘンダーソン、ファラボー・ギャレットアンドダナー、LLP や当所クライアントに帰属するものではございません。

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