August 27, 2013
新たなジェネリックトップレベルドメイン(“gTLD”)の申請状況を示した最新の統計が、2013年8月23日ICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)により発表されました。今後新設されるgTLDの正確な数は不明ですが、新gTLDの追加が間もなく現実となるのは明らかです。商標権者は現在、商標を第三者がドメインネームとして商標権者の知らないうちに、また許諾を得ずに新gTLDに登録してしまうことに対し、保護策を模索しています。本IPアップデートでは、gTLD申請経過の最新情報、およびgTLDを取り巻く状況が急速に変化する中で、商標保護のためにブランド・オーナーがとるべき重要な手段について取り上げます。
今日まで、266件のgTLD申請が審査・異議申立段階を完了しており、ICANNとのレジストリ契約に至る招待を受けています。そのうち58件の申請者が招待を受け入れ、英語以外のgTLDでは以下4件のレジストリ契約が締結しています。
最初の新gTLDレジストリ契約が締結に至ったことを受け、“Pre-Delegation Testing(新gTLD申請者の委任前試験)”が次に行われます。該試験は、申請者に安定かつ安全に新gTLDを運用する能力があるのかを実証するのが目的で、約二ヶ月かかります。これらの経過を踏まえると、新gTLDの使用開始は2013年第4四半期頃とみるのが妥当でしょう。
ブランドオーナーにとって今回の発表が意味するものとは?
この数ヶ月の間、他社のブランド名を含めた新ドメインネームの取得を企む第三者が引き起こす商標侵害の可能性が活発に議論されています。
侵害の可能性を勘案してICANNは、ブランド・オーナーの権利保護を目的とした権利保護機構を新gTLDプログラムに制定しました。その一環がTrademark Clearinghouse (TMCH) で、新gTLDの利用開始前に商標の登録ができるという仕組みです。
TMCHで商標登録をしたブランド・オーナーには、同社商標と完全一致するドメインネームを一般登録に先駆けて登録できる専用優先期間(サンライズ期間)が与えられます。また、第三者がブランド・オーナーの商標と完全一致するドメインネームの登録を試みた場合、自動的に通知されるシステムを提供しており、適切な法的処置が施せる仕組みになっています。これらの機構は、新gTLDに基づき侵害ドメインネームを登録しようと目論むサイバースクワッターに対して、非常に重要な役目を果たします。
TMCHは登録済商標、法的保護下にある商標若しくは裁判所による正当性の承認がある商標が対象となります。また、新gTLDのレジストリ・ポリシーに従い知的財産権を成し、TMCH適格要件を満たすその他の商標に対しても利用可能です。登録費用は商標1件につき、1年で150米ドル、3年で435米ドル、5年で725米ドルです。TMCHによる登録には、サンライズ期間 若しくは一般登録期間中にドメインネームを登録する際の新gTLDレジストリやレジストラによって発生する費用は含まれていません。
サイバースペースでの侵害に対抗する追加手段として、ブランド・オーナーにはTMCHで商標登録を行うことが強く推奨されます。
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